品質保証部門 サラリーマンの日常と実態

大企業の品質保証部門で働く四大卒、サラリーマンの日常と実態

トラブル時にロット追跡する時に必要なこと(現場編)

品質でトラブルが起きると、ロット追跡をして該当のロットの製品、仕掛品を止める動きになります。

 

対象範囲が小さい場合は、1人ででもできますが、複数の品番にまたがったりした場合には、何人かで手分けをして、現場に探しに行く流れになります。

 

いきなり慌てて、事務所から飛び出して現場に行ったらダメですよ。まず保留しなければならない品番、ロットNo、バーコードNoなど必要情報を表にして、プリントアウトをして持っていくことです。表の一番右には空欄を設け、見つけた場合、チェックを記入することで、抜け漏れを防ぐことが可能です。

 

ダメなのは適当な紙切れに、パパッとメモをして持っていくことですね。間違いなく紛失したりします。

 

そして最後にこれが一番重要です。それは、不適合品を保留するための、赤紙を持っていくことです。色は赤色など他の識別と異なり、誰が見てもわかるものであればよいです。そしてある程度まとまったら、不適合品置き場や、別の空きスペースへ移動させます。もちろんロープやチェーンでくくったりして、間違えて持っていかないように隔離することが重要です。

 

現場で該当の台車群を見つけたら、台車No順に並べます。台車の先頭の面がきちんと合うようにきれいに並べましょう。そして表示紙を貼ります。

おおげさかもしれませんが、有事の時はみんな慌てがちになり、冷静になれなくなるので、このような丁寧な段取りが必要です。

これは私が実際に、本番のロット追跡に100回以上携わったことがある経験から言えることです。

このように保留対象のものを探した後は、対象リストと照合して漏れがないことを確認することです。

 

隔離して廃棄することが確実になった不適合品は速やかに、廃棄をして、現場のリーダーはそれを見届けなければならない。