品質保証部門 サラリーマンの日常と実態

大企業の品質保証部門で働く四大卒、サラリーマンの日常と実態

品質マネジメントシステムの弊害

日本の製造業は、設計部門よりも、現場の力が強く

ボトムアップでの改善活動が強みです。

 

しかし、ISO9001などの品質マネジメントシステムは

何でも文書化して、マネジメントレベルでのマニュアル化して

管理していくというもので

これは、トップダウン型のアメリカやヨーロッパ向きです。

 

なので、日本の製造現場では、

あまり合わない点があります。

 

日本の製造業を代表するトヨタ自動車ですら

ISOに関しては関心を持っていません。

 

またISOを現在を持っている企業でも

普段からISOを意識した業務をしているところは

少ないかと思います。

 

ISOは、認証を維持するためには、毎年

外部審査機関からの現地審査を受けて、

パスし続けなくてはいけません。

これは結構面倒なことですね。

 

なのでここでよく見受けられるのが

 

審査の1か月くらい前になって

普段作っても更新してもいなかった

技能在庫表や、能力要件表(力量表)を

急いで新規に作成したり、

 

普段活用すらしない、プロセスチェックシートを

その場しのぎで作ったり

 

普段使ってもいない、KPIの目標対比の

実績グラフを2日前になって作って

見栄えを取り繕ったり

 

ほとんどの企業は、こんな実態だと思います。

 

これらのISOのマネジメントシステムばかりに

固執して、単なる形式的な記録を作ることだけに

満足してはいけません。

ISO9001が取得できていて、毎年の審査でも

指摘0件だとしても、製造現場で

品質クレーム、品質トラブルが減るかというと

そうでもありません。

 

これらの仕組みを必要な部分だけ生かしつつも

 

それぞれの企業の固有技術とか

製造現場で順守しなければならないこととか

そのようなところに対する、予防、検出、処置の

仕組みをしっかりと作り、順守させていくことが重要です。

なぜなぜ分析の基本的なやり方や注意点・ポイントを教えてください

クレームやトラブル、何かの問題、ミスが発生した時

なぜなぜ分析を行い、真の原因を見つけることは有効です。

それに応じた再発防止策を打てるからです。

 

よくISOの審査などで指摘があるのは

問題の原因の欄に、単なる事象を書いたものです。

 

例)作業員がミスをした 原因・・・とある手順を忘れて抜かした

こういうのは、単なる事象の説明で原因ではありません。

 

・作業ステップが複雑すぎて、覚えきれない量だから忘れたのか

・そもそも訓練がきちんとされていたのかとか

・何か別の処置作業が頻繁に発生し、気が散る現場環境だったのかとか

・作業のパターンが複数あって、場合分けが必要で、そこでミスしたとか

・作業標準はきちんと整備されていたのかとか

 

そういう仕組みやシステム上の欠陥にまで

踏み込まなければなりません。

 

そういうときこそ、なぜなぜ分析です。

では、やっていきましょう。

 

まず前提条件が大切です。これははっきり明記しておきましょう。

これは事実として調査した結果でポイントとなるところを書きます。

 

なぜなぜを階層を深くするたびに

A⇒B⇒C・・・と3~5回くらい繰り返すことになるかと

思いますが、一番簡単な方法を教えます。

 

それはBだからAになる。CだからBになるという風に

逆にさかのぼり、この理由だから、これになるというのが

繋がればOKです。

 

なぜなぜ分析の落とし穴として、人の感情や

心理・不満などに向かうのは、間違ったやり方です。

 

たとえば、作業員がとある作業をミスした。

それが注意力がなかった。さらになぜなぜをすると

翌日に寝不足だったとか、給料が低くてやる気がなかったとか

そのような個人の心理的なものに行ってしまうことです。また

 

人は間違えるものだという前提に立ち

あくまで、職場内での仕組みややり方に

脆弱性があったとか、そちらの方向に向けなくてはいけません。

そうしなければ、精神論や単なる理想論に終わってしまい、改善が進みません。

 

またなぜなぜをすると、さまざまな角度からの

問題点が見えてきて、樹形図のように、たくさん真の原因が

見つかることもあるかもしれません。

たとえば5個とか

 

では、これらの対策は全部する必要があるのでしょうか?

いえ、そうではありません。

 

優先順位をつけて、5個のうち3つはやる。

残りはひとまずそのままにしておく。

それでもいいです。

 

見つかったさまざまな要因のうち、どれに重視して

対策を打つかは、それこそ、組織のリーダーの

マネジメントの腕の見せ所です。

ポカヨケ理論 現場の作業員に判断させてはいけない (AとBの選択)

製造現場の作業員に、作業標準を守らせる時に

一番最悪の作業標準というものは、次のようなものになります。

 

ある作業員が、とあるマシーンで

いろんなモデルの材料を加工して後工程へ

送達すると仮定しましょう。

 

①Aというモデル製品の製造条件では、スイッチを左に

②たまに生産指令(計画)で入ってくるBというモデル製品の製造条件では

 スイッチを左に

 

しかも、作業員が手動でやれというものです。

これは、絶対に間違えます。

切り替え忘れなどをして

 

マニュアルがあるのだから、その通りにしろと言われても

ヒューマンエラーは起こるものということを前提に

ポカヨケを考える必要があります。

 

工場内にこのような工程設計をしようとしている

間接部門のスタッフや、現場の人間がいたら

絶対そうさせないようにしてください。

 

この手のミスは、自分が経験してきた中でも

これまで何度も目にしてきています。

 

ではどうすればいいか?それは、

 

①生産指令と連動して、自動で切り替わる

②生産指令と連動して、その切り替え作業をしないと

 次のステップに進まない(フールプルーフFP)、インターロック回路

 照合要求回路とも言います。

③そこまで難しければ、生産指令と連動して

 音声で「スイッチ切り替えください」と連呼するアナウンスが

 流れるようにするでもいいです。少なくともQAレベルは上がります。

 

もしくは、午前はこのモデルAしか部材が流れてこない

午後はモデルBだけとか、そういうものあります。

FIFOがうまくいかず、部材が途中で切れたり、ねまる可能性あり)

 

これが仕組みというものです。

技能員に判断させる余地を少しでも減らし

この作業さえすればいいという現場の環境を作ること

こそが、工場の間接部門の役割です。

 

 

インドネシアは、東南アジアでも過酷度が高い

インドネシアジャカルタ近郊に出張に行った時の話です。

 

イスラム教の国だけあって

雰囲気もやや異様でした。

 

ジャカルタスカルノ空港に着くと

独特なにおいに、見慣れないインドネシア語

サブマシンガンを構えた軍人

 

気温は30度くらいも

外は蒸し暑かったです。

 

道路事情は、発展途上国そのもの

車が増えてきていますが、まだまだ

バイクがかなり多いですね。

 

しかも鉄道・電車が発達していないので

道路は慢性的に渋滞しています。

市の中心地を抜けるのに、2時間くらいかかるほどです。

猛烈に混みます。

 

イスラム教の国なので、ビールや酒は

探すのに苦労します。

一般の飲食店にはなく

ホテルのバーにようやくありました。

 

朝4時くらいから、どこからともなく

コーランの音が鳴り響いてきて

起こされます。

 

まさしく洗礼です。

 

更に午後はスコールになりやすいです。

 

ラマダーンの期間中に行きました。

夕方の日の入りになると

街中の人が集まり、食事でにぎわいました。

 

 

 

貧困は連鎖する ザ・ノンフィクション フジゼミ塾長の言葉

ザ・ノンフィクションは、日曜日の午後2時から放送される

リアルな人間模様を描くドキュメンタリー番組ですが

好きですね。

 

2017年の7月16日に

人生の失敗を生かすとき~あぶれ者たちの最終決戦

 

が放送されていました。高校を中退し、その後に

大卒認定試験を受け、國學院大學に進み

大手ゼネコンに就職経験がある、塾長

 

そこには、人生の道を踏み外しかけた

落ちこぼれの生徒らが、大学受験に向けて

必死に勉強する様子がありました。

 

医学部を受験する生徒もいました。

医学部は基本的に偏差値70前後ですので、

 

大学に進学を目指している人の中で、

100人中2~3人くらいしか行くことができない

狭き門です。

 

これに受かるには、相当な勉強量が必要でしょう。

 

塾長は生徒に向けて

貧困は連鎖すると言っていました。

 

親が貧困ならば、子供も貧困になるというものです。

タイ、ベトナム、インドネシアなどは、夜行便で帰れる!ただし中国は夜行便なし

海外出張をしているビジネスマンの人なら、

おそらく、木曜日か金曜日に日本へ向け、帰国便に乗ることが多いかと思います。

 

東南アジアの場合は、夜行便があるからいいですよね。

 

タイなら現地23時前、 インドネシアもそのくらい、

ベトナムなら、深夜1時くらいです。

 

そうしたら、東京の羽田空港には朝6時半くらいに着いて、

空港を7時過ぎに出れ、朝の早いうちに帰宅ができる。

 

仮に土曜日の場合でも、休みをほぼつぶすことなく

過ごせていいですよね。

 

これが夜行便の利点です。年配の方だと

夜行便を敬遠して、次の日の午前の便で帰る方もいます。

 

僕は夜行便は好きです。それは深夜なので眠くなっていますし

出張をその日に終えての安堵感もあります。

そのまま飛行機で寝てもいいですし、映画を少し見て

ワインを飲みながら寝ることもできるからです。

目が覚めたら、日本の朝です。

 

早朝5時前に、夜明けで明るくなる空を

見ながらの朝食の機内食も好きです。

 

中国だとどうでしょうか?日本(東京)までの距離は

せいぜい2000kmといったところでしょう。

こうすると、夜行便が出せないんですよね。

せいぜい2~3時間で着いてしまうから、中途半端な時間になる

 

なので、例えば金曜日の午後に出張先での仕事を終えても

そのまま空港に向かい、飛行機に乗り、深夜に日本へ着くことはできず

 

翌日の午前中の便で、日本に着くのが昼過ぎとか

そんな中途半端な時間になってしまうのです!!

 

中国は距離的には、九州の先にあるくらいで

近いのですが、意外と時間はかかってしまう。

これは覚えておいたほうが良いです。

工場の製造係の班長は、25パータンも、トラブル不具合のシュミレーションを持っていた

私は工場の品質管理課に所属していた時、

下記の仕組みがありました。

 

不適合品が後工程へ流出した懸念がある場合、

でも、まだはっきりと分からない場合は、

 

まずは、後工程へ注意喚起を促す

文書を出すことになっていました。

要は、生産中に外観で見えることも多いので

異物とか、不具合事象を文書で書いて、伝えておき、

よく注視しながら、生産せよというものです。

 

例えば、とある工程のマシーンの

部品が取れてなくなっていて、

もしかしたら、生産部材に混入したかもしれない。

 

またはとある中間工程や、部材準備工程で

何か異物が発見された。これが単発かもしれないし、

拡大するのかもしれない。

 

同じロットの部材が、すでに後工程で使われている

そういう時です。

 

金属などでしたらX線ですぐにわかりますが

非金属系(プラスチック)とかだと

分からない場合もあるんですよね。

 

 

とある日、異物が出るかもしれない事案が起き、

製造課の班長に、注意喚起のシートの

作成を依頼しました。

 

そしたら、班長は、

「余裕だ」とニコニコしながら言うのです。

 

製造課の事務所のパソコンで作成していました。

そして、僕に対してドヤ顔で言うのです。

 

「俺は、不具合のパターン別に、25パータンくらい

 エクセルのテンプレートで持っている。

 なので、既存フォーマットを少し書き換えるだけで

 すぐにでも作成できる!」

 

心強かったです。このようなマニュアル化は

非常に重要で業務効率化にも役立ちますね。

また後世にも、ノウハウとして残すことができます。