品質保証部門 サラリーマンの日常と実態

大企業の品質保証部門で働く四大卒、サラリーマンの日常と実態

Q 工程での規格値の設定は、3σで決まるのでしょうか?(工程能力の超基礎)

製造業の工場にて、製品を製造する上で

材料の寸法、物性といった規格値(許容差)を設けると

思いますが、これと工程能力の因果関係は?

 

工程能力の3σで決めるのでしょうか?

いいえ、それは違います。

 

規格値(許容差)というのは、あくまで

顧客要求により決まります。

製品ではこのような性能レベルが必要との

最初のアウトプット要求に基づき

 

それを各工程での材料の物性や寸法などに

ブレークダウンをして、許容差が決まるわけです。

 

ではよく聞く3σとは?

それは、管理図の話でしょう。系のばらつきが

正規分布を示すとしたら、1σに66パーセント、

2σに95パーセント、3σに3/1000の確率で入るというわけです。

 

なので3σから外れるということは

そうとうイレギュラーなケースですね。それを

異常としている。

なので、3σの線が規格値ではないことを覚えて

おきましょう。

 

ちなみに、規格値(許容差)と3σが

同じであるならば、工程能力CPは

1.0となります。1000個中3個くらいが不良品となる

可能性がるということです。